普段から気を付けておきたいこと

これまで申し上げてきたとおり、法律上は、夫婦のそれぞれが固有の財産を持つことを原則としながら、買い物をしたり、お金を借りたりするような場合には、夫婦が連帯責任を負う場合があることをご理解いただけたかと思います。
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そして、夫婦や同居の家族の間で勝手にお金を使ってしまった場合にも、罪に問われることはないということも、前回説明したとおりです。

このように、自分の知らない高額な買い物をされたり、勝手にお金を使われたりしないようにするために、家族間や夫婦間で普段から気を付けておきたい点がいくつかあります。

icon-arrow-circle-right まず、印鑑や預金通帳は、自分の責任で管理しておくことが望ましいことは言うまでもありませんが、裁判にまで発展する金銭トラブルは、意外とこの印鑑の保管に関係する事例が多いことも事実です。

特に、印鑑証明とともに実印が捺された書類があると、他人はその書類を信用しがちですし、裁判所もその書類を信用する傾向があります。

icon-arrow-circle-right また、クレジットカードの管理にも注意が必要です。クレジットカードは、基本的に本人名義のものしか使用することができません。

しかし、家族名義のクレジットカードで買い物をする例はしばしばみられます。これは、そのクレジットカードを使って買い物をする人が、名義人である家族の代理人となるためです。

この場合、クレジットカードを使った代理人が、代理人自身の署名をするか、暗証番号を一致させるかのいずれかによって、代理人に代理権があることを確認したものとみなされ、クレジットカードの利用代金が、クレジットカードの名義人に請求されるという流れになります。

ですから、クレジットカードを、家族が無断で使って買い物をしたとしても、それは表見代理(第6回「代理権のない自称代理人の行った取引の効果」をご参照ください)として、お店との間では有効な取引となってしまい、利用代金の支払を拒むことは、原則としてできません。

icon-hand-o-up このようなことにならないためには、クレジットカードそのものの管理はもちろんのことですが、月々の明細表の確認も欠かせません。最近では、インターネットで日々の利用代金を確認することもできますから、こうした方法を活用することも大切です。


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